ニュース一覧へ戻る
2026.06.25

右腕人材の不在に悩む経営者へ|社内育成と外部活用で解消する方法

右腕人材の不在に悩む経営者へ|社内育成と外部活用で解消する方法

経営の重要な判断を一人で抱え、現場業務からも手が離せない。その背景には、経営者を支える右腕人材の不在があります。中小企業では人手不足や事業承継の停滞を受けて、経営者に続くナンバー2が育ちにくくなっているのです。

不在を放置すると、意思決定の停滞や売上成長率の鈍化を招きかねません。解消の道筋は社内育成・採用・外部活用の3つで、自社の状況に合わせて組み合わせる判断が欠かせません。

1. 右腕人材の不在に悩む中小企業の経営者が増えている背景

右腕 人材 不在

1.1 そもそも経営者の右腕人材・ナンバー2とは何か

右腕人材とは、経営者が厚い信頼を寄せ、経営の悩みを率直に相談できるナンバー2の立場にある人材を指します。2023年版中小企業白書も、社内で経営者に続く立場にあり、会社経営を行ううえでの悩みを相談できる人物として右腕人材を定義しています。

単に数字をつくる優秀な現場リーダーとは役割が異なります。プレイヤーとしての力に加えて、経営者の視点を共有し、組織全体を見渡して意思決定を補佐できるかどうかが分かれ目になるのです。

ここで多くの経営者が直面するのが、「相談できる幹部はいるが、経営判断を任せられる人はいない」という状態です。日々の業務をこなす管理職と、経営者の代わりに判断を担える人材とは、求められる能力の質が違います。

経営判断を任せられるかどうかが、右腕人材の境界線です。

この違いを曖昧にしたまま「右腕がいない」と感じている方も多いはずです。まずは自社にとっての右腕の役割を具体化することが、不在を解消する出発点になります。

1.2 右腕人材の不在が中小企業で深刻化している理由

右腕人材の不在が深刻化している背景には、複数の構造的な要因が重なっています。一つの原因ではなく、人材市場と組織の事情が同時に効いている点に注意が必要です。

代表的な要因として、次のものが挙げられます。

  • 人手不足:採用市場の競争が激しく、幹部候補となる人材の確保自体が難しくなっています

  • 事業承継の停滞:後継者問題が長引くと、次世代を担う幹部の育成も後回しになりがちです

  • 後継幹部の不足:現場を任せられる人はいても、経営を補佐できる層が薄いケースが目立ちます

  • 育成余力の不足:目の前の業務に追われ、右腕候補を育てる時間と仕組みを確保できないのです

これらは個別の問題に見えて、互いに連鎖しています。人手が足りないから育成に手が回らず、育成が進まないから幹部層が育たない、という循環に陥っている企業もあります。だからこそ、不在の理由を切り分けて捉えることが対策の前提になります。

2. なぜ会社に右腕人材が不在になってしまうのか

右腕 人材 不在

2.1 経営者依存で右腕人材が育たない組織構造

右腕人材が育たない最大の理由の一つは、経営者の力が強すぎる組織構造にあります。創業者が営業も判断も主導してきた会社では、意思決定が経営者に集中し、幹部が判断を経験する機会そのものが少なくなりがちです。

権限と情報が経営者に偏ると、幹部は「指示を待つ」立場に固定されます。月曜の朝礼で方針が一方的に伝えられ、幹部は実行役に徹する。こうした関係が何年も続くと、自ら判断する筋肉が育ちません。

結果として、能力のある社員が入っても、経営目線で考える経験を積めずに伸び悩むことがあります。人材の質ではなく、判断の場が与えられない構造に課題があるのです。

判断の機会がないと、右腕は育ちようがありません。

経営者にとっては「任せられる人がいない」という悩みでも、見方を変えれば「任せる構造をつくってこなかった」結果でもあります。組織の設計を見直すことが、育成の前提として欠かせません。

2.2 育成への投資不足が右腕人材の不在を招く

右腕人材の不在は、人材の確保と育成に十分な投資をしてこなかったことが主要因になっている場合があります。育成は短期で成果が出にくいため、優先順位が下がりやすいのです。

投資不足は、次のような形で表れます。

  • 時間の不足:幹部候補に経営会議や同行の機会を割けず、経験の場を用意できていない

  • 予算の不足:外部研修や勉強会など、Off-JTにかける費用が後回しになっている

  • 評価制度の不足:右腕候補に期待する役割と、それを評価する基準が定まっていない

  • 仕組みの不足:育成が個人の頑張り任せで、再現できる手順になっていない

これらは一度に解消する必要はありません。まずは月数時間でも経営判断の場に同席させるなど、小さな投資から始めることが現実的です。育成を「コスト」ではなく「組織が自走するための先行投資」と捉え直すことが、不在の連鎖を断つ第一歩になります。

3. 右腕人材が不在の会社に起きる経営リスク

右腕 人材 不在

3.1 右腕人材の不在で経営者がプレイヤー業務から抜けられない

右腕人材が不在の会社では、経営者が現場のプレイヤー業務から抜けられなくなります。営業も実務も経営者が担い続けるため、本来集中すべき経営戦略や中長期の判断に時間を割けなくなるのです。

たとえば、経営者が出張や体調不良で1週間不在になると、重要な意思決定が止まり、案件が滞る。金曜の夕方に急な見積依頼が入っても、判断できるのは経営者だけ、という状況は珍しくありません。

この状態が続くと、会社の成長スピードが経営者一人の処理能力に縛られます。事業を伸ばしたいのに、目の前の業務に追われて将来への投資を考える余裕がない、という板挟みに陥りがちです。

会社の上限が、経営者一人の時間で決まってしまいます。

経営者が現場から離れられない構造は、本人の負荷だけでなく、事業継続のリスクにも直結します。右腕の不在は、単なる人手の問題にとどまらないのです。

3.2 右腕人材の不在は売上成長率の低下につながる

右腕人材の不在は、売上の成長率にも影響する傾向が見られます。2023年版中小企業白書では、右腕人材が「いた」と回答した企業のほうが、「いなかった」企業よりも売上高増加率の水準が高い結果が示されています。

下表は、右腕人材の有無によって経営にどのような差が出やすいかを、白書の傾向をふまえて整理したものです。数値の断定ではなく、方向性として捉えてください。

観点

右腕人材がいる企業

右腕人材が不在の企業

売上高増加率の傾向

高い水準になりやすい

低くとどまりやすい

意思決定のスピード

分担により速くなりやすい

経営者に集中し遅れがちになる

経営者の業務負荷

戦略に集中しやすい

現場業務に追われやすい

組織の自走度

経営者不在でも回りやすい

経営者依存になりやすい

この差は、右腕人材が成長のために役割を果たしている可能性を示しています。逆に言えば、不在を放置するほど、成長の機会を逃しやすくなるということです。経営者の隣で判断を分担できる存在の有無が、事業の伸びしろを左右します。

3.3 右腕人材の不在で意思決定と組織マネジメントが滞る

右腕人材が不在になると、意思決定と組織マネジメントの両面で停滞が起きやすくなります。経営判断を補佐する人がいないと、判断が経営者一人に集中し、スピードと質の双方に影響が出るためです。

具体的には、次のような滞りが生じます。

  • 意見の取りまとめが進まない:部門間の利害を調整する役がおらず、議論が前に進まない

  • 経営判断の補佐が不在:複数の選択肢を整理し、経営者に提案する人がいない

  • 現場と経営の橋渡しが弱い:現場の声が経営に届かず、施策が空回りしやすい

  • 緊急時の代替がきかない:経営者が動けないと、判断がすべて止まってしまう

こうした停滞は、日々は目立たなくても、いざという局面で表面化します。重要な決断ほど経営者一人に重くのしかかり、判断の遅れが事業機会の損失につながりかねません。マネジメントを分担できる体制を持つことが、組織の安定に欠かせないのです。

4. 右腕人材を社内で育成して不在を解消する方法

4.1 右腕人材候補に求める役割を言語化する

右腕人材を社内で育てるには、まず候補者に求める役割を言語化することが出発点になります。期待があいまいなままでは、本人も何を目指せばよいか分からず、成長の方向が定まりません。

役割を言語化する際は、次の手順で進めると整理しやすくなります。

  1. 経営者が抱える業務のうち、任せたい領域を3つ程度に絞って書き出す

  2. その領域で「判断してほしいこと」と「報告でよいこと」を切り分ける

  3. 期待する行動基準を、具体的な場面に落として明文化する

  4. 候補者本人と共有し、認識のずれをすり合わせる

この4ステップを踏むと、抽象的だった「右腕」のイメージが、日々の行動レベルまで具体化されます。期待役割を言葉にすることが育成の土台です。

役割が定まれば、本人も自分の成長を測りやすくなります。まずは紙一枚に書き出すことから始めるだけでも、育成の解像度は大きく変わります。

4.2 権限移譲と経営情報の開示で右腕人材を育てる

右腕人材を育てるうえで欠かせないのが、権限移譲と経営情報の開示です。判断の機会と情報を与えなければ、候補者は経営目線を身につけられません。

育成の打ち手として、次のような取り組みが有効です。

  • OJTでの経験:営業同行や経営会議への参加を通じ、判断の現場を体感させる

  • Off-JTでの学習:外部研修や勉強会で、財務や戦略の基礎知識を補う

  • 人事権の段階的付与:小さな決裁権から始め、実績に応じて任せる範囲を広げる

  • 経営数値の共有:売上や利益の状況を開示し、経営者と同じ情報で考えさせる

これらは一度に渡すのではなく、段階を踏むことが大切です。いきなり大きな権限を与えると本人が萎縮しかねないため、成功体験を積ませながら範囲を広げます。情報と権限を計画的に渡すことが、右腕を「指示待ち」から「自ら判断する存在」へ変えていきます。

4.3 右腕人材に必要なスキルと心構えを身につけさせる

右腕人材には、現場スキルだけでなく、経営を補佐するための思考力と心構えが求められます。プレイヤーとして優秀でも、視野が現場にとどまっていては右腕の役割を果たせないためです。

身につけさせたい要素は、おおむね次の順序で育てると無理がありません。

  1. テクニカルスキル:担当業務を確実に遂行する実務能力を固める

  2. ヒューマンスキル:部門をまたいで人を動かし、調整する力を養う

  3. コンセプチュアルスキル:全体を俯瞰し、経営課題を構造で捉える力を伸ばす

  4. 覚悟と当事者意識:会社の結果に責任を負う心構えを持たせる

現場寄りのテクニカルスキルから、経営寄りのコンセプチュアルスキルへと段階的に引き上げるのが基本です。最後に問われるのは、結果に責任を負う覚悟です。

スキルは研修で補えても、覚悟は経験を通じてしか育ちません。判断と責任を任せる場を与え続けることが、心構えを鍛える唯一の道になります。

5. 外部から右腕人材を確保する選択肢と注意点

5.1 採用で右腕人材を確保する際の見極め方

社内育成が間に合わない場合、採用で右腕人材を確保する選択肢があります。ただし、肩書きや経歴だけで判断すると、入社後に「期待した役割を担えない」というミスマッチが起こりやすい点に注意が必要です。

採用時に確認したいのは、次のような観点です。

  • 戦略と現場の両輪:戦略を立てるだけでなく、自ら現場を動かした経験があるか

  • 判断の実績:過去にどんな経営判断を、どの責任範囲で下してきたか

  • 再現性:成果が個人の属人芸でなく、仕組みづくりに基づいていたか

  • 価値観の一致:自社の方針や経営者の考え方とすり合うか

これらは履歴書だけでは見えにくいため、面接で具体的な場面を掘り下げて確認します。「成果を出した」ではなく「どう判断し、何を任されたか」を聞くことが見極めの鍵です。採用は即戦力を得られる一方、定着には時間がかかる前提で臨むことが欠かせません。

5.2 フラクショナル活用で外部の右腕人材を招く方法

採用や育成に時間をかけられない場合、フラクショナル活用という選択肢があります。これは、経営執行を兼務する外部の人材を、必要な範囲で即戦力として迎える方法です。常勤の幹部を一人雇うのではなく、経営経験を持つ人材に執行の一部を担ってもらう形になります。

この方法の利点は、採用や育成にかかる時間を待たずに、経営目線の判断を補える点にあります。組織の規模や事業フェーズによっては、フルタイムの幹部を抱えるより現実的なケースもあります。

近年は、経営経験を持つ外部人材が執行まで担う関与が、経営支援の新しい形として広がりを見せています。常勤の幹部を雇うのとは異なり、経営者の隣に立って判断と実行を補う役割を、必要な範囲で外部から取り入れる動きが増えているのです。

ただし、外部人材を迎える際は、関与の範囲と責任を事前にすり合わせることが前提になります。どこまでを任せ、どこから経営者が判断するのかを曖昧にしたままでは、せっかくの即戦力も活かしきれません。

5.3 育成・採用・外部活用による右腕確保策を比較

右腕人材を確保する手段は、社内育成・採用・外部活用の3つに大別できます。それぞれにスピードやコスト、定着のしやすさで特徴が異なるため、自社の状況に応じて選ぶことが欠かせません。

下表は、3つの手段を主要な観点で整理したものです。優劣ではなく、適した場面が違うものとして捉えてください。

観点

社内育成

採用

外部活用

スピード

遅い

中程度

速い

コスト

中程度

高い

関与範囲により変動

定着

高い

中程度

契約期間に依存

即戦力性

低い

中程度

高い

この比較からわかるのは、どれか一つが正解というわけではないことです。長期的には社内育成で自走できる組織を目指しつつ、当面の不在は採用や外部活用で補う、という組み合わせも現実的な選択になります。自社の緊急度と事業フェーズを見極めて、手段を使い分けることが解消への近道です。

6. 経営者の右腕となる経営執行者を提供するフェルディナンド・キャピタル

6.1 右腕人材の不在に悩む経営者に向いている理由

右腕人材の不在に悩み、傾いた事業をなんとか立て直したいと考える経営者にとって、外部の経営執行者を迎える選択は現実的な打ち手になります。社内に判断を任せられる人がいない状況で、育成を待つ時間も採用の余裕もない。そんな局面で力になるのが、フェルディナンド・キャピタルの提供する支援です。

同社は「経営の最前線に、もう一人の経営執行者を」をコンセプトに、経営者の隣で実行までを担う伴走を行っています。助言にとどまらず、事業の再構築から再成長まで、当事者として関わる点が特徴です。

完全審査制をとり、覚悟の一致した経営者のみを選別しているため、本気で事業を立て直したい経営者と深く向き合える体制になっています。表面的なアドバイスではなく、隣に立って執行まで担う支援を求める経営者に向いています。フェルディナンド・キャピタルが想定するのは、困難を乗り越える経験を持ち、まだ夢を捨てていない経営者です。

6.2 経営者の右腕として資本と執行を同時に担う特徴

フェルディナンド・キャピタルの特徴は、資本と執行を同時に投下し、経営者と同じリスクを負う点にあります。助言だけの顧問とも、資金だけの投資家とも異なる立ち位置です。

主な特徴は次のとおりです。

  • Fractional Executive:経営執行者を兼務する形で、経営判断と実行を直接担う

  • 共闘投資:自己資本を投じ、当事者として経営者と同じリスクを共有する

  • 3つの事業テーマ:事業再構築・事業再成長・共闘投資を軸に、立て直しから成長まで伴走する

  • 結果への責任:組織が自走する仕組みづくりまで踏み込み、成果まで関与する

これらが組み合わさることで、外部の立場でありながら、社内の右腕に近い当事者性を持って関わります。資本を投じているからこそ、執行の判断にも本気で向き合える構造になっているのです。経営者にとっては、リスクを共に背負うパートナーを得る選択になります。

6.3 依頼前に知っておきたい関与体制と審査制

依頼を検討する前に知っておきたいのが、関与体制と審査制の前提です。フェルディナンド・キャピタルは、深く関わる支援の質を保つために、同時に関与する社数を絞る方針をとっています。

これは、一社一社に当事者として向き合うための仕組みです。多くの企業に薄く関わるのではなく、限られた経営者と深く伴走することを重視しているため、関与できる社数には限りがあります。

あわせて、同社は完全審査制を採用しています。覚悟の一致した経営者のみを選別する前提があるため、誰もがすぐに依頼できるわけではありません。この体制は、本気で事業を立て直す意思を持つ経営者と、責任を持って向き合うための条件として設けられています。検討の際は、こうした前提を理解したうえで相談に臨むことが、双方にとって有意義な関係づくりにつながります。

7. まとめ:右腕人材の不在は外部の力も使って乗り越えよう

右腕人材の不在は、人手不足や事業承継の停滞、経営者依存の組織構造など、複数の要因が重なって深刻化します。放置すれば、経営者が現場業務から抜けられず、意思決定の停滞や売上成長率の鈍化を招きかねません。

解消の道筋は、社内育成・採用・外部活用の3つです。長期的には権限移譲と情報開示で社内に右腕を育てつつ、当面の不在は採用や外部の経営執行者で補う、という組み合わせが現実的になります。自社の緊急度と事業フェーズに応じて、手段を使い分けることが大切です。

一人で抱え込む必要はありません。育成を進めながら、必要なときは外部の力も借りて、経営者の隣で判断を担う体制を整えていくことが、不在を乗り越える着実な一歩になります。

右腕人材の不在を埋める経営執行者ならフェルディナンド・キャピタル

株式会社フェルディナンド・キャピタルは、経営執行者を兼務するFractional Executiveと自己資本を投じる共闘投資で、事業の再構築から再成長まで経営者の隣で伴走します。完全審査制で同時に関わる社数を絞っているからこそ、一社一社と当事者として深く向き合える体制を整えています。

右腕人材の不在を一人で抱え込まずに立て直したい経営者の方は、まず下記の公式サイトから現状をご相談ください。

詳しくはこちら